カテゴリー「文化・芸術」の20件の記事

2013年7月15日 (月)

ひとの心。そしてサイン。

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偶然にも、今週は「サイン会」づくし。
篠山紀信(写真家)さんに始まり、黒井健(挿絵画家)さん、そして想定外のジョン・プライス(コレクター)さん。

いわゆる「サイン会祭り状態」でしたが、懐具合のせいもあり、実際にサインして頂いたのは、黒井健さんだけでしたが(実を言えば、これも自宅から持ち込んだ本)。

篠山紀信さんに対して言えば、講演会も面白く、大きく引き伸された作品はどれもパワーのみなぎる見応えのあるものでしたが、半面、なんとなく展示の仕方に「手を抜いた感」を感じてしまい(これは美術館の責任でもある)、ちょっとがっかりしたのもあって、サインも写真集も辞退したのかな。
(なんて言ってるオレは何様?)

一方、岩手県立美術館で開催中の「若冲がやってきました」展の展示中の作品のコレクター、ジョン・プライスさんは、私も想定外のサイン会(こちらはサイン会のみ)でしたが、限定数も決めず、画集に限らずそこで販売されている関連グッズなら何でもサインしてくれるという企画で、たぶん昼頃からご夫婦でそこに腰掛けられて、「東北の人たちのために何かできる事はないか!」と言う気持ちで、夕方になっても笑顔を絶やさずに対応している姿に感銘を受けましたが、冷静に考えて「コレクターのサインは貰わなくても良いかな?」ということで、こちらもお願いしませんでした。

ただ今にして思えば、誰かの「サインを大切に持ち続ける」と言う事は、それを書いてくれた方の気持ちや想いを自分の中で大切に受け止めよう!という気持ちの現れなのだと思えて来て、それならばもらっておいても良かったのかな?とちょっとだけ後悔。

そして唯一サインをもらったのが黒井健さん。

こちらは講演会のみのサイン会でしたが、代表作を中心に、初期の頃からの作品を一つ一つの丁寧に解説を頂き、作画の方法から「『ごんぎつね』がダメだったら挿絵画家なんか辞めよう!」というターニングポイント的な話も含め、興味深いお話をたくさん伺う事ができて、とても身のある内容でした。

中でももっとも印象的だったのが

「作品は作るものではなく、生まれて来るもの」

と言う一言でした。


どの方々もご苦労さまでした。
そして、ありがとうございました。

 



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2013年5月22日 (水)

絵どうろう講習会。

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毎年の恒例行事となった絵どうろう講習会に、今年も参加しています。

例年通り、柳町商店街にあります「湯沢市民プラザ」にて6月2日(日)開催中。
今年も40人近い老若男女たちが絵筆を振るっております。
毎日、朝9時から夕方の6時(プラザ開放中の時間)までどちら様でも制作の様子を見学する事ができますので、気が向いたらぜひ立ち寄ってみて下さい。(ただし平日の昼間は人が居ない事もあります。)

また会場の様子はネット上で配信されております「秋田ふるさとLive」にて、昨年同様24時間中継されておりますので、興味のある方はぜひご覧下さい。
ちなみにこのライブカメラ、一つのカメラで4ポイントを撮影する仕組みため、見ている誰かが1〜4のボタンでアングルを切り替える度にその動作音が聞こえるので、その近くで作業している私には「今、誰か見てるな!」と言うのがすぐ判るんです。
と言う訳で気が付いたら、可能な限りリアクションしますので、見つけたら笑って下さい。

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2013年4月22日 (月)

「どうぶつたち」に会いに行く。

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現在、横手の県立近代美術館で開催されている写真展「岩合光昭写真展/どうぶつ家族」を家族で観に行きます。

3年くらい前に行われた「ねこ展」が存外面白く、翌年?の「いぬ展」を楽しみに観に行ったら、図鑑の写真みたいのがただ並んでいるだけで、私的にはコケてしまっただけに思いは複雑。

....だったけど、結果的には十分に楽しめる展覧会でした。
内容的には「群れ」で行動する動物たちの、群れ独特の習性などが織りなす一風変わった風景を捉えた写真を中心に、岩合さん独特のちょっとユーモラスな写真が並ぶ展覧会でした。

「ねこ展」の時などは、ネコ好きじゃない私でも、ただネコの姿を観ているだけで十分楽しいかな...と言う感じでしたが、今回は「映し出された色」とか「緊張感のある構図」とか写真的な要素も十分に味わう事のできる、「写真好き」の人にも見応えのある展覧会になっているような気がします。

まあ、百聞は一見に如かずですから、このG.W.にでも、ぜひご家族連れでご覧になってみてはいかがでしょうか?



そして時間があったら、会場内の所々にある図録とオリジナルプリントを比較してみて下さい。

改めてオリジナルプリントの美しさに気が付くはずです。




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2013年4月14日 (日)

空白の埋め方

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震災後、東東北の各地の博物館などで開催されてきた「震災復興応援化博コラボ」も、どうやらこの4月で一区切りのようで、その最後とも言えるイベント「恐竜博士の大発見」と言う講演会に参加してきました。

今回は「恐竜博士」真鍋真先生の「恐竜化石の調べ方」という講演に加え、「特攻の拓」でも有名な漫画家の所十三先生による「恐竜漫画の描き方」という二部構成。
真鍋先生の方はご自身の先生でもある長谷川善和さんによる絵本を読みながら恐竜化石の発掘に関わるさまざまなエピソードなどをお話され、一方の所先生は、恐竜化石の図面からいかにして生きた恐竜の姿を想像し描いて行くかという、苦労話を交えたエピソードなどをお話されました。


で、ここからはそんな話を聞きながら、私が勝手に想像した話。
お二方とも発掘された太古の恐竜の化石を眺め、さらに化石以外にもさまざまな論文や研究成果に目を通しつつ、実際の形体、行動、習性、環境を想像し、今では見ることのできない「空白を埋めて行く」、と言う点では似ているかもしれません。

ただ、想像(推論)しつつも、その証拠となる事実を徹底的に探し、それが見つかって初めて、その「空白」を埋めることができる研究者。
一方、研究成果などをおさえつつも、想像力の翼をどんどん広げて行く事で、その空白を埋めて行く作家。

一見同じような作業をしているようにも見えるそんなお二方も、その立ち位置によってアプローチの仕方が全然異なるんだなぁ、なんて事を考えながら話を聞いてみると、益々興味深い内容でした。

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2013年2月26日 (火)

お世話になっております。

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秋田県といえどフリーマガジンやフリーペーパーの類いは沢山ありますが、その中でもひときわ異彩を放っている(と個人的には思っている)「輪茶」。
数年前に開催した秋田での初個展で、ほとんど知古もいないこの地でどうやって広く告知しようかと考えていた時に出会ったのが、このフリーペーパーでした。

それがご縁で何かとお世話になっていますが、この冬発行されました22号にて、その表紙に作品写真を掲載させて頂いております。


どちらかと言えば明るく前向きでポジティブなイメージのフリーペーパーですが、あえてネガティブな雰囲気漂う作品を使わせて頂きました。

特に今年は大雪&長引く寒波で「もういい加減に寒いのはよしてくれ!!」と言う声があちこちから聞こえてきそうなのはわかっていても、それでもやっぱり自分が愛して止まないモノを持って来てしまうと言うのは....

私の「エゴ」以外の何ものでもないのかな??

そんなエゴをすんなり通してくれる「輪茶」さん、ってホントスゴいです。
これからもずっと続いて欲しいですね。


でもやっぱり「寒くてかなわんな!」と思った方は、くるっとひっくり返してみて下さい。
とっても明るくてホンワリな気分にさせてくれる絵が見つかります。
よく見たらこちらも冬の景色のようですが、同じ冬のイメージでも人が変われば感じ方も変わるんだなぁ...と実感させられる今日この頃です。




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中野修一 絵画展

樹をさがす。道をみつける。

会 場:六花亭 西三条店 二階喫茶室(北海道帯広市西三条南1-1-1)
会 期:2013年1月7日(月)〜4月6日(土)
時 間:11:00〜18:00(ラストオーダーは17:30)



お近くにお寄りの際は、ぜひ足をお運び下さい。

 
 

 



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2012年8月27日 (月)

百聞は一見に如かず。

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北海道の道東にある足寄動物化石博物館

実家からもそんなに遠くない場所にあり、帰る度にこの近所を必ず一度は通る場所でもあるので、いつか行ってみたいなぁと思っていたのではありますが、今年初めて訪問する事ができました。

正直「松山千春の生まれ育った場所」という事以外、あまり目立った特色も無い小さな町の博物館ということで敬遠していたのと、「動物化石(=恐竜化石ではない)」という事で、今までは恐竜フリークのうちの子も触手が敏感に反応しなかった、という理由でなかなか足が向かなかったのですが、これが行ってみてビックリ!の博物館でした。

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2012年5月 4日 (金)

奥州市は宇宙とつながっていた!!

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本来の目的地は土澤のアート・マーケットだったのだけれど、(妻が)ずっと欲しいと思っていたモノを破格の値段で手に入れたり、おまけに天気の悪いせいもあったりで、そうそうにそこを出て、水沢(奥州市)に向います。

向った場所は「奥州宇宙遊学館」

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2012年4月23日 (月)

ミュージアム三昧。

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前日の秋田県立近代美術館の「安野光雅展」や「100〼詣展」に引き続き、この日は盛岡でミュージアムの梯子をしてきました。

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2012年2月 6日 (月)

初午祭

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2月3日は地元のお稲荷さんの初午祭りでした。
本来は旧暦の2月に行う春の祭りだったそうですが、新暦に行う今ではまさに真冬の行事。

前日から雪かきや買い出しなのでの準備を行い、当日は吹雪の中での開催。

「お祭り」とは言っても内容的には、前回の御年越しと全く同じ形式で、出店などが出る訳でなく、神官さんのご祈祷が終了すれば、あとは御初穂やお供えを上げに来る人をただ迎えるのみ。

しかし、それにしても人が来ません。
詣でに来る人のほとんどが高齢の方で、結局10人にも満たなかったでしょうか。
広い地域で人も多くはいるのですが、何せ新興の住宅地なども一部に抱えていて、その存在すら知らない人も多く、夜店やイベントのある夏祭りを行っても、遊びにきている人の多くが「これってどこのお祭り??」という感じです。

実際、境内が狭く、神社から離れた場所で開催するしかないので、この現状も致し方ないのかとも思いますが、それにしてももう少し盛り上がらないことには、守る人も居なくなり、ここの存在自体も怪しくなって来るのではないでしょうか?


それにしても、もし地域から忘れられたとしたら、その神様はどこへ行ってしまうのでしょうか?




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2011年8月 6日 (土)

七夕絵どうろう祭り/1日目

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「2日目」が書けるかどうかは判らないけれど、とりあえず1日目の様子を自分の見た範囲で紹介します。

          *     *     *

早い所では前日の夜に完成させる所もあるのですが、こちらは例年通り、当日の早朝にご近所さんやお知り合い、子どもの同級生やその兄弟などが集まっての作業です。
最初のうちは熱心にやっている子どもたちですが、自分たちの願いがあらかた付け終わったら、後は遊びモード。
まあ、子どもですから...

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