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2013年6月 9日 (日)

恐竜と探偵?

13060618

解剖台の上のミシンとこうもり傘の偶然の出会いのように美しい。
と言う文章がありますが、まあ、美しいかどうかは別として、この児童書の「恐竜探偵」というタイトルには、前文の「出会い」と同じくらいの軽い衝撃を受けました。

タイトルだけをみると「遥か中生代から現在まで人知れず生存を続け、頭脳明晰となった恐竜族の若者が、ある時、好奇心で出かけた先で人間に見つかってしまい、そこで偶然殺人事件に出くわし、それを人並みはずれた?嗅覚で見事解決!」とか、想像してしまいそうですが、残念ながらそこまで壮大な話ではありません。
簡単に言ってしまえば、恐竜好きの少年がその好きな恐竜と絡めて、身近に起きた事件を解決するという少年探偵もののお話。

ただし、「児童書」と言って侮るなかれ。なかには相当専門的な話も出て来るので、丁寧に読んで行かないと、大人でも途中で話が分からなくなって来る可能性あります。

タイトルは奇抜ですが、読み物としてはけっこうしっかりできているので、恐竜好きの子はもちろん、推理小説の好きな子でも楽しめるシリーズです。

恐竜探偵フェントン 1〜5
B.B.カルホーン:著/太田大八:訳/千葉茂樹:絵(小峰書店)



中野修一公式ウェブサイト/この世界のカケラを眺めながら

  http://nakanoshuichi.com/

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