画角は似ているけれども
このレンズで言えば、画角的には今まで使っているDP1Xとほぼ同じような印象。
ただDP1Xの場合は、どうしても近くにあるものを切り取ろうとすると、その画角の広さ故、周囲の余計なモノが写り込み過ぎる感があり、肝心の対象物が小さく見えて今ひとつ思ったような写し方ができません。したがってそういったものを撮るよりも、大きな風景なんかを切り取る方が使い勝手が良いように感じて「空カメラ」なんて勝手に呼び名を付けて、上ばかりとっていました。
それ故、この18ミリのレンズも、使う前はそんな先入観を持っていましたが、いざ写してみると、前回も書いたように思い切り寄れるレンズという事で、色々なものに近づいたり下がったりしながら撮ると、予想に反して、とても楽しめるんです。
で、色々と使っているうちに思った事が、これはレンズ性能以外にプレビュー用のモニター(あるいはファインダー)の性能にも関係があるような気がしてきました。
DP1Xは背面モニターを観ながら構図を決めたり、ピントを確認したり(あんまりできないけど)、色合いを確かめたりするんですが、その精度の低さと小ささの故、写す瞬間や撮影後のプレビュー時に写した対象物が、余計に小さくボンヤリと見えて、撮影をしている間は特に欲求不満が貯まり、逆に比較的大まかな構図だけで様子が把握し易い空の風景なんかの方が、写していて楽しく感じていたのかもしれません。
一方、XF18mmを使うこのカメラシステムでは、ファインダーでしっかりと構図や色などの細部まで確認してシャッターを切れる事が、それ自体が写す事への充実感となり、結果、同じ様な画角のレンズでも、使った印象が変わり、向ける対象物が変化するのかもしれません。
これ自体レンズ性能云々という所とはちょっと違う話ですが、逆に言えばあわせるカメラシステムとの組み合わせ、あるいは相性
によって、レンズそのものの印象が大きく変わるんだなぁ(特にデジカメに関しては)、ということを思い知らせれました。
中野修一公式ウェブサイト/この世界のカケラを眺めながら
Shuichi NAKANO official website / English edition
http://nakanoshuichi.com/eng/top01.html
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