二十年戦士。
もう20年以上前の事。
学生の分際でパリなんかに旅行に出かけた時に購入した携帯用の固形水彩絵具セット。
別に当時は使うあても無かったし、そもそも「わざわざフランスまで行って、なぜに英国製か?」と突っ込まれると返答のしようもないが、なんとなく衝動買いしてしまった一品。
そういえば、当時はそのパリの画材屋の、独特な購入システムというか買い物システムがわからず、右往左往しながら買ったっけ。
それはともかく当時から透明水彩での水彩画はその描き方さえよく判らず、買ってからしばらくは、案の定放置状態。
普段使い用の普通の水彩やアクリルも持っていたし、時々旅行の時なんかに携帯してはみたものの、使う事はほとんどまれで、ひどい時は1年ぐらいほったらかしで、その存在自体も忘れていたり。
ところがここ2、3年前ぐらいから、作業テーブルの横に置いておいたら、何気なく使う機会が増え、で、これが使ってみると案外便利だったりします。
いい加減放置していたので、あちこち塗装が剥げたりもしているし、経年劣化で粉々に砕けて散らばった絵具のクズで、時々意図していない色になったりもしますが、まあ、それはそれ。
二十年戦士とは言え、休息の刻が訪れるのは、まだちょっと先になりそうです
今日の作品は子どもの趣味が制作にも影響してしまった作品。
雪の化石 1&2 28×28cm(S3号)/パネルに綿布、油彩、蝋など。
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中野修一 絵画展
樹をさがす。道をみつける。
会 場:六花亭 西三条店 二階喫茶室(北海道帯広市西三条南1-1-1)
会 期:2013年1月7日(月)〜4月6日(土)
時 間:11:00〜18:00(ラストオーダーは17:30)
お近くにお寄りの際は、ぜひ足をお運び下さい。
中野修一公式ウェブサイト/この世界のカケラを眺めながら
Shuichi NAKANO official website / English edition
http://nakanoshuichi.com/eng/top01.html
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コメント
さくら さま
再びのコメントありがとうございます。
12回分割払いでも対応しますのでぜひご検討を....
って、いい加減、しつこいか(笑)??
乾いた油彩の上に墨汁をかける時、私の場合、水でかなり薄めて使うので、当然の如くはじきます。描き始めの方なら、それが程よいマチエールになる場合もあるので、そのままのときもあるし、ボロの布などできれいに拭き取らない程度にこすると、マットで、ちょっとだけ薄暗くなった雰囲気に仕上がります。またははじいた時にできる一つ一つの粒が、こすることによってより細かくなったりもします。この辺の出来工合の違いは、その前の画面の状態や墨汁に混ぜた水分の量などによって変わるので、必ずしも同じになるとは限りませんが。ただその上にさらに油彩をのせるとなると、場合によっては墨層が剥がれて来る場合もあります。そうならないために、あらかじめ墨汁にアクリル絵の具のメデュウムを混ぜておく場合もあります。
あと艶消しなら、ロウって言う手もあります。
完成した画面にろうそくをこすりつけてから、ドライヤーをかけて融かして馴染ませます。
小品なら、ここに和紙をのせて接着するってのもやります。(和紙はロウを吸い込むと透明になるので、下地の絵は透けて見えるようになる。)
この「雪の化石」の下の作品にも和紙が貼ってあります。
一度、ロウを塗ったあとに、当て布代わりにトレーシングペーパーを使ってアイロンをあてて融かした事がありますが(トレーシングペーパーはロウをはじくのでアイロンが汚れない)、この時は熱で、下の油の層が剥がれて来て、ちょっと焦りました。
この和紙を貼るのって、ちょっと霞んだ空気感が出て、個人的にはスゴく気に入っているんですが、10号以上の大きさで行うのがちょっと厳しいのが玉にキズです。
良かったら一度お試しあれ。
*こんな動画もあります。>>
http://www.youtube.com/watch?v=GfBDCE7MwLo
投稿: 中野 | 2013年3月22日 (金) 04時51分
48,000円ですか〜。お手頃だと思いますよ、私がもう少しお金持ちだったらなぁ〜(;ω;)
六花ファイルは行って見てみたいし、おもしろい企画だと思います。
作品作ってないので応募はできませんけど。
いい雰囲気の場所ですよね。
ところで中野さんの作品って最近墨汁なんかも使って描いているみたいですが、画肌の艶はどんな感じなんでしょう?
油の艶が苦手な私ですが、昨年ふつーのガッシュが意外とおもしろいことに気づきました。そういえば私まともに水彩画描いたこと無かった…。
仕事のおかげでいろんな材料に目を向けられるようになって楽しい!
高級な紙はほんといい仕事しますよね。
作品が2割増しになるなら値段は妥協するべきか悩むところ(笑)
投稿: さくら | 2013年3月21日 (木) 13時28分
さくら さま
コメントありがとうございます。
こちらの「雪の化石」、一点48000円と大変お求め易い価格になっております。今なら作家特製の一点モノの額縁もお付けして、お客さまの所へお届けします。ただ、あいにく数に限りがありまして、残り2点の販売のみとなっておりますので、お電話はお早めに。
な〜んちゃって(笑)。
六花ファイルの方は、今年から応募規定が変わり、今回、入選した人は次回の分には出品できない事になったので、残念ながら、今年9月までの展示となりました。
実際、手に取って作品が見れるという、ユニークな展示なんで、もし機会があったら、一度観に行くのも良いですよ...っていうか、出品するのも良いかもしれませんよ。
喫茶室での個展はオプションで、開催するかしないかは作家の自由選択ですし。
出品料も要らないし、送料も微々たるもんだし、別に「箱入り」と言う事をそんなに意識しなくても良いし、ある意味、お薦めの公募展ですので、ご検討してみてはいかがですか?
(要項は六花亭のサイトのバナーから見る事ができます。)
最近、アルシュの水彩紙を手に入れて使ってみたんだけど、急に自分の力量が上がったんじゃないかと思うくらい、あらゆる意味でスゴく良い紙でした。
弱点は値段が高過ぎるってとこかな?
投稿: 中野 | 2013年3月21日 (木) 10時15分
こんにちは(*゚ー゚*)
雪の化石、この作品好きです。
六花文庫のサイトで、他の方の作品も見ました。
いろんな作品があって楽しかったです。
また素敵な作品を期待してます。
ニュートンの水彩パレット、これはいい!使いやすいですよね。
星5つですc(>ω<)ゞ
投稿: さくら | 2013年3月20日 (水) 13時37分