雪の中を歩くと
実を言うとこちらについて早々、同じルートをアタックしたのですが、その時は長靴だったため、予想以上に足がぬかるみ、すぐさま断念。
と言う事で、今回は実家でスノーシューを借りて再度アタック!
ちなみにこんな事を考えるのは私だけでないようで、けっこう沢山の足跡がついてました。
ルートとしては国道に沿っていけば良い訳ですから、別段難しくもなければ、迷う心配もないんですが...
ただ、そのまま歩いてくと尾根の頂上に阻まれて摩周湖が全然見えません。
で、やっぱり同じ事を考えた人がいた様で、見晴らしの良さそうな稜線まで、その人の足跡に続いて歩いて行くと...
無謀にも、湖の方に下りていってます!!
で、よくよく見ると、これって人の足跡じゃない事が判明。
(その正体は後ほど。)
せっかく登って来たのだから...
という事で、このまま稜線を歩いて行きます。
この足下にどのくらい雪が積もっているのか、少々気がかりではありますが、何せこのスノーシュー、急な坂道を下るのが大の苦手という事もあり、下りずにこのまま歩いた方が得策だろうと判断しました。
足跡は沢山あるけれど、風の音しか聞こえません。
誰も居ないかと思いきや、動きを察知してそちらに目をやるとこんな鳥さんが優雅に舞っています。
その時は気が付かなかったけど、よく見ると2羽いますね。
またしばらく歩くと、甲高い鳴き声が突然耳に飛び込んで来て、見上げるとカラスみたいな大きさのこんな鳥がじゃれあうみたいに飛んでいます。
時にはこんな所も歩きます。普通に歩いている分にはどうってことないんですが、「雪崩」なんて事を考え始めるとちょっと怖くなってきます。
ところでこの足跡の主はどこ??
歩き始めてほぼ2時間後。
(赤い矢印が出発点の第1展望台)
この辺りでも最も標高が高い辺りに到着し、周りを眺めていると、何やら動く物の影が...
エゾシカの群れに遭遇!
こちらの存在に気が付きながらも、群れ自体はエサを探している最中なのか、大きく逃げていく事もなく、間合いを取りながら移動していきます。
そんな中、群れのリーダーなのか、ただの監視役なのかわかりませんが、群れのしんがりを務めながら、こちらの様子をじっと伺っている牡鹿にガンを付けられます。
エゾシカ自体、頻繁に見かける動物なので珍しさこそありませんが、車の窓越しにみかけるのと違い、こんな風に生身同士で対峙すると、距離があるとは言え、ちょっと緊張します。
シカのトイレ?
と思わず呼びたくなるような大量の糞が、まとめて一カ所に集められている場所を発見。(食事中の人には失礼!)
普段は歩きながら無造作にあっちこっちに転がすようにしているのですが、こんなのは初めて見ました。
ひょっとしたら縄張りを示す何かなのでしょうか?
昔、知床半島で会ったエゾシカはどんなに人が近づいて来ても逃げる事がなかったのに、ここのはどうして逃げるんだろう?と思っていたら、ある方から「この辺のエゾシカは人に狩られる事を知っているから、逃げるんですよ。」と教えられて納得。
確かに知床では狩りは行われてませんからね。
と、突然、その群れのしんがりの手前から飛び出して来るまだ若そうな三頭。
たぶんこの群れとは違うグループの様で、あわよくばメスにありつこうと近くをうろついていたのかどうかまではわかりませんが、エサを探すのに必死だったのか、私の存在に前々気が付いてなかったようで、慌てて逃げ始めたものの脚が雪に潜っていき、まるでアリ地獄の様。
で、私も面白がって、雪に足を取られながらも、大急ぎで斜面を駆け下り、間合を詰めていきます。
もちろんいざとなれば、向こうの方が二枚も三枚も上手ですから、追いつける訳もありませんが。
なんて事をやっている間に、無事、第三展望台に到着。
ここまでほぼ3時間の道行きで、思ったよりもかかってしまいました。
こんな風にグルッと見わたしてみれば、もう少し本腰を入れて、時間をかければグルッと一周できそうな気もしてきましたが、とりあえず今回はここまでにします。
ここまでは国道沿いを歩いてきているので、いざとなればそこに戻れば退路もわかりますが、ここから先は人も通わない、文字通り「野生の王国」な訳で、今以上の準備がなければ危険と言わざるを得ないでしょう。
もともとの目的は「ここに来る事」ではなく「ここに来て、そして戻る事」ですから。
ふと振り返るとそこに見えるのは屈斜路湖、そして藻琴山。
まだまだ旅は続きそうです。
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中野修一 絵画展
樹をさがす。道をみつける。
会 場:六花亭 西三条店 二階喫茶室(北海道帯広市西三条南1-1-1)
会 期:2013年1月7日(月)〜4月6日(土)
時 間:11:00〜18:00(ラストオーダーは17:30)
お近くにお寄りの際は、ぜひ足をお運び下さい。
中野修一公式ウェブサイト/この世界のカケラを眺めながら
Shuichi NAKANO official website / English edition
http://nakanoshuichi.com/eng/top01.html
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