「展覧会」づくり。その2
ここ数年、開催している個展にタイトルを付ける事が多くなりました。
その主な理由は、たぶん、自分の制作の方向性が二極化(またはそれ以上)しているせいだと思われます。
一つは街並と動物などを描いたシリーズ「楽園を捜して」であり、もう一つは雪景色などを中心とする「『楽園を捜して』以外」という分極化。
善くも悪くも前者の方がより多くの人に知られるようになってしまった結果、それを期待して観に来てくれた人を裏切らないように(またはその逆も)と、なんとなくタイトルを付けて分類するようになったのが、そもそもの始まりかな?
もう一つは単に「中野修一 絵画展」じゃ、私や私の作品を知らない人に対してあまりにも優しくないのかな?と感じたせいもあります。
(タイトルを付けたからって、必ずしもわかり易い訳ではないですが)
今から数年前、初個展の紹介が新聞に載った時は単に「中野修一 展」とだけあって、これじゃあ、絵画なんだか写真なんだか彫刻なんだかさえわからない、と言う反省もちょこっとあります。
で、この展覧会のタイトルなんですが、ゼロから付ける訳ではなく、すでに出来上がっている作品を眺めつつ、決めていくんですが、面白い、と言うか興味深いのはこの後の過程。
タイトルを決めたあとも、もちろん新作を描くのですが、その際、この展覧会のタイトルを考慮しながら、描くモチーフを決めていっているんですよね。
ようするに「作品がいっぱいあるから展覧会をしよう」ではなく「展覧会を作り上げていくために作品を増やしていく」と言う感覚になるのです。
そしてかく言う、今度の展覧会のタイトルは前回の札幌の六花亭さんでの個展に続く「続編」を意識して付けられています。
そして今日も最後の追い上げが続きます...
中野修一 絵画展
樹をさがす。道をみつける。
会 場:六花亭 西三条店 二階喫茶室(北海道帯広市西三条南1-1-1)
会 期:2013年1月7日(月)〜4月6日(土)
時 間:11:00〜18:00(ラストオーダーは17:30)
お近くにお寄りの際は、ぜひ足をお運び下さい。
中野修一公式ウェブサイト/この世界のカケラを眺めながら
Shuichi NAKANO official website / English edition
http://nakanoshuichi.com/eng/top01.html
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