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2011年11月18日 (金)

「ざっぱストーブ」って知ってます?

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突然ですが、ざっぱストーブ ってご存知ですか?

「ざっぱ」(雑破なのかな?)というと、東北辺りだと「ざっぱ汁」なんてのを時々耳にしますが、調べてみるとどうやら語源はそこと同じらしいのですが、この場合の「ざっぱ」はいわゆる木材の破片のことです。

ようするに木材の破材を焚いて暖をとるのが「ざっぱストーブ」。


私が道東に住んでいてまだ小さかった頃、家のメインの暖房は「石炭ストーブ」が主流でしたが、循環式のお風呂の湯沸かし器にこの「ざっぱストーブ」が使われてました。
(だから正確には「冬と雪」の話ではありませんが...)

何で「そこにざっぱストーブか?」と言えば、木の皮とかを使うので、石炭や薪よりも火が付けやすく、温度も上げやすいので、お風呂の温度調整には向いているからだったようです。
おまけに年中焚くものですから、できるだけ燃料代を安くおさえたいという発想だったと思います。

当時林業が盛んだった彼の地では、あちこちに丸太の製材所があり、そこには必ず、剥がされた木の皮やら削られた材木の破片が山のように積んであり、一声かければタダでもらえた時代でしたから、これなら燃料代も無料!という訳です。

時々、これを拾いに行くのを手伝わされましたが、風の強い日に行くと、細かい破片が舞って目に入り、これが痛いのなんの。
という訳で、この手伝いが本当に嫌でした。

               ×       ×       ×

で、何で今時こんな事を思い出して書いているかと言えば、昨日、風呂に入りながら、あまりに頓着なくお湯を無駄遣いしている我が子を見て、昔、自分が「無駄遣いするな!」と父によく怒られた事を思い出したからであります。

湯を大量に使えば、その分水を足さなきゃならない訳で、そうなると温度を上げるためには、誰かが火を強くしなきゃならない。
手の空いた家人がもう一人いれば良いのですが、そうじゃないと、自分たちで裸のまま風呂を出て、「ざっぱ」を焼べなきゃならないので、それこそこんな寒空の夜には絶対やりたくない作業でした。

思えばこんな風に「無駄遣い」が起こす弊害が目に見えて実感できた時代だったのかな...

今じゃ「灯油もお金も無駄になるから止めなさい!」と叱ってみても、どちらも所詮タダの数字で示すしか無い訳で、そんなリアリティのないことを言われても、子どもはキョトンとするかむくれるだけです。



中野修一公式ウェブサイト/この世界のカケラを眺めながら
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