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2011年9月15日 (木)

私のルーツ。

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昔むかし、「ルーツ」というアメリカのテレビドラマが日本でも放送されずいぶん話題になったことがあったっけ。
もっとも今回の話はそれとは全然関係ないんだけど。


ところで「足尾銅山鉱毒事」って知ってますか?
明治から大正時代にあった、当時日本屈指の銅の採掘場で起きた精錬による煙害と水質汚染による公害問題。

私も中学の国語の教科書に「田中正造」という人がこの事件を巡って天皇陛下に直訴した、なんて話を読んでなんとなくは知ってはいたが、場所は関東でもあるし数十年も前の事件ということで、クラスの半分くらいの生徒はたいした関心も無く授業を受けていた。


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そんな雰囲気を察してか、その単元の終わり頃に国語教師が言った
「ここ(北見市)の近くにも鉱毒事件で、栃木を追われて移り住んだ人がいるんだぞ!」
という一言は軽い衝撃だった。

その後、家に帰って、母に何気なくそんな話をしたら、「何言ってんの、あんたのじいちゃんだって、小さい頃栃木から来たんだよ!」

と母に返され、さらに衝撃を受けた。

今から考えれば、北海道という土地柄を考えれば、そこに住む多くの人のが二、三世代も先まで辿れば、必ず道外に行きつくのは当たり前なのだが(ちなみに父方の先祖は鳥取)、それにしてもそんな大きな事件の関係者(って言うほどでもないけど)だったというのはやっぱり驚きだった。

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ちなみにその移民?の様子を伝える新聞の記事を読んだ事があるのだけれど、色々と大変だったようだ。

煙害による山林喪失とそれによる度重なる洪水、汚染水により農業の継続はもちろん、そこにただ生活することすら出来なくなった人たち。
そして彼らがやって来た道東の原野は、別の意味で想像以上の過酷な地だったようだ。


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そんな所に半ば強制的に移民を余儀なくされた当時の人たちの気持ちを想像すると、やりきれない思いや悔しさ満載だったに違いない。
(それは今の日本の現状を見ていれば判ることだ。)

じゃあ、それから二代下った私はと言えば、少なくとも涙をのんで移民に応じ、新しい土地で歯を食いしばって生きて来た先祖に感謝こそすれ、故郷を捨てた恨みなどは一つもない。

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一部の資料では死産も増えていたと言われるその地域にそのまま留まり、汚染された土地に生活し続けていたら、当時子どもだった祖父が生き続ける事ができたかどうかも判らないし、そうなれば私の母そして私自身だってこの世に生まれていたがどうかわからないのだから。

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あの大震災から半年が過ぎ、そんな関連の報道などを見ているうちに、なんとなく考えてしまったことでした。

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*参考資料 →北見市役所/総務部/市史編さんニュース ヌプンケシ85号



中野修一公式ウェブサイト/この世界のカケラを眺めながら
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Shuichi NAKANO official website / English edition
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