神々の遊ぶ庭
神々の遊ぶ庭
北海道旅行中に出向いた場所です。
事前に妻が作ってくれた資料の中にあったので、名前こそ知ってはいましたが、実を言えば、ここに行くまで、それが何なのか全然知りませんでした。
場所はラベンダーやワインでおなじみの富良野市。JR富良野駅から車でちょっと郊外に出た所にあります。
(詳しい地図はこちら→Click)
本当はこの隣の六花亭のお店に個展のDMを置いてもらうのと、あとはこの店舗限定のお菓子をゲットするのが目的でしたが、『神々の遊ぶ庭(アイヌ語のカムイミンタラの日本語訳)』という名前に惹かれて,フラフラと立ち寄ってみると、そこは...
ギャラリーでした。
普段、ギャラリーって「ただの大きな部屋」ぐらいにしか思っていない私で、どちらかと言えば、「自分の作品で、この空間を作り替えてやろう!」ぐらいのつもりで眺めるのですが、正直ここに入った瞬間、そんな想いは何処かに吹っ飛んでしまいました。
「静かな光」...とでも呼べば良いんでしょうか?
一つの壁面のほぼ全面に穿たれた大きな窓から入り込む光と、それを床の板材が反射した淡い光が、やさしく会場内に満ちています。
この日はあいにくの天気でしたが、晴れた日には、この大きな窓から十勝の山並みが見えるのでしょう。
春、夏、秋、そして冬...
それぞれの季節の情景を思い浮かべた時、正直「この風景さえあれば、後は何も要らないんじゃないか?」とさえ思ってしまいます。
最初と次の一周は、展示してある作品をじっくりと見ていましたが、三周目ぐらいからは、妄想の中で「自分ならこんな作品が置いてみたいな」とか「ここにこんな作品を作っておいたら良いのかな」などと勝手に展示プランを考えていました。
四季折々に変化する風景と光の中で、自分の作品がどんな風に見えるのか?
そんな贅沢な展示に人生を賭けるぐらいのつもりで描いたシリーズ作品を並べる事ができたら、後はどうなっても良いや!と思わせるくらいステキな空間でした。
最後に現在、ここで行われている展覧会に着いて一言。
國松登・明日香・希根太 展
という祖父子3世代の展覧会です。
祖父の登さんが油彩で、父と子の二人は立体作品(一部平面もある)で、北海道を拠点に活躍している作家さんです。(登さんはすでに他界)
で、実を言えばこの祖父の國松登さん、存命中は国画会に所属されておりまして、本展はもちろん、私がちょうど札幌に住んでいた際に開催された「北海道国展」でもご一緒に展示をさせてもらった事があるのです。
その時の懇親会にも同席されていて、とても気さくな方で、楽しそうにお酒を飲んでいたの事をとても印象深く憶えています。
で、ここ秋田で知り合った作家の方が、「オレ、國松(登る)さんを知ってるよ」と言われるので、どうゆう事かと聞いてみると、この國松さんのお父さんが秋田の方でその関係で時々秋田の方にも来ていた事があるという事でした。
で、その秋田の作家さんが言うには
「彼(登さん)の息子さんやお孫さんたちは彫刻をやってるんだけど、北海道の人たちって、不思議と空気とか風みたいなのを表現するのが巧いんだよね。」
確かにここにある作品を見ていると,そんな空気感みたいものを感じる事のできる作品でした。
そして現在、三世代の一番下である國松希根太さんとは8月まで展示されている「六花ファイル」にて作品を並べさせてもらっています。
一つの事を長く続けていると、こんな事もあったりする訳ですよ。
まあ、それは余談ですが、現在展示中の作品はもちろん、このギャラリーの空間自体も充分一見の価値があると思いますので、この夏休みなどに富良野方面にお出かけの予定のある方は、ぜひお立ち寄り下さい。
*「カンパーナ六花」のサイトはこちら→(Click)
*國松登・明日香・希根太 展→(Click)
http://homepage.mac.com/sekainokakera/
http://homepage.mac.com/sekainokakera/eng/top01.html
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