作品解説/その10
遠回りして
なんにでも過渡期があるように、この作品も吹雪シリーズの過渡期を越えて来た作品。
最初の段階では雪などは降っていないただの樹が描いてあるだけの作品でした。
この後の作品が次々と雪に埋もれていく中で、この作品にも少しずつ雪が降り始め、吹雪き始めてきました。
結局の所、が着手し始めてから完成するまで、日数がもっともかかっているのがこの作品じゃないのかな?

どこまでも歩こう。
たぶんこのブログで話すのは初めての事のような気もするのだけれど、個展の時いつもこだわっている事がある。
それは、会場に足を踏み入れると旅が始まり、グルッと一回りしながら旅は続き、そして終わる、そんな風になるようにいつも心がけて展示計画を考えています。
人によっては逆に回ったりしてしまうので、必ずしも意図通りにはならないのですが...(笑)
テーマ変更前は「この雪の中の旅はどこまでも続く」みたいな終わり方で考えていたんですが、その後のテーマ変更とともに、この作品も急きょ着手し、出来上がった作品。
言うなれば突貫工事の作品。
でも上手く描けている時は、風に揺らめく草原が、波紋の様に輝いているようにも見えたりして、結構気に入っていたかな?
ただそのままの雰囲気を保ちつつ完成したかどうかは...見た方が判断してみて下さい。
完成に向けて描き込んでいるうちに、何か大事なものを失ってしまう。
矛盾の様にも聞こえますが、そんな事が時々あるのです。
「色は塗り終わったけど、正直、途中の段階の方が良かったな」なんて事が...
それはともかく、いざ出来上がってみると、とてつもなく色々な想いの詰まった作品として完成しました。
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ご拝読頂きありがとうございました。
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