昔、あるグループ展にて
京都に住んでいた頃のお話。(上の写真とは一切関係無し)
とある方からの声かけで参加した、関西在住の若手作家の招待展のプレオープニングとレセプション時の事。
京都市内にある廃校になった小学校を改築して建てた展示スペースに、二週間ほど作品を展示するのですが、その際、会場係のボランティアの方が、「ある程度作品について説明ができるように」と言う趣旨で、事前にそのボランティアの方々と作家が一緒に会場を回り、自分なりに作品を解説して行くと言うイベントでした。
昔から、そういうのが苦手な私の説明を聞いた後にも、特に質問もなども無く、ホッと一安心すると言うより「みんなそれほど興味がないのかな?」と少々拍子抜けだった事を憶えています。
一転、不思議な形の立体造形物を展示していた作家さんの所では、色々な質問が飛び交います。
A氏「この形は一体なんですか?」
作家「ビルとビルの間にできた空間の形です。」
B氏「素材は何でできてますか?」
作家「私の描いた図面を元に、業者で作ってもらいました。木材です。」
C氏「ずいぶんきれいな塗装ですね。これはご自分で?」
作家「いいえ、塗装も業者さんにお願いしました。」
ひょっとしたら彼女は「物を作る事があまり好きじゃない」のかもしれない。
それでもこの女性はちゃんと「作家」さんなのである。
今の時代、自分の手で作品を完成させ無くとも、コンセプトさえ自分で作れれば「作家」になれるのかもしれません。
私も(造形)作家にはなりたいけれども、
「自分の手を使って作品をつくらない人生なんて、オレはつまらないなぁ」
とその時、思ったのでありました。
http://homepage.mac.com/sekainokakera/
http://homepage.mac.com/sekainokakera/eng/top01.html
| 固定リンク
「不思議な話」カテゴリの記事
- こんな緑を眺めていたら...(2012.07.10)
- ◯◯かと思った...(2012.06.21)
- KEEP A BREAST。そしてTOKYO LOVE SHOW へ!(2012.05.10)
- 奥州市は宇宙とつながっていた!!(2012.05.04)
コメント