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2010年12月10日 (金)

墨線

10121001
最近は「イラストレーター」よろしく、こんな絵ばかり描いている。

で、全部じゃないけれど、大体にして、鉛筆で下描きを入れたら、その線を筆を使って黒い絵具でなぞって行く。

いわゆるこれを「墨線」と呼んでいる。

で、この墨線、絵の仕上げ方によって最後まで残る場合もあれば、完全に消えちゃう時もあり、最後に別の色で入れ直す事もあったりと、利用の仕方は様々。

ただどんな時でも着彩の目安となる線なので、ほとんどいつも最初に手を入れる部分です。

さすがに20年も筆を使っていると、時々、自分でもビックリするような線がひける事があります。

具体的に「どんな線か?」と訊かれると、なんと答えれば良いのかちょっと悩みますが、まあ、要するにスゴく的確に、物事の様子を捉えた線とでも言えば良いんでしょうか。

その長さ2センチにも満たない線が、しなやかに曲がる手首の表していたり、張りつめた筋肉の表情を表していたり。

風景画なんかでも、最初にひく一本の横線が、「ただの線」から水平線を表す線に化けたり、地平線や山並みを表す線になったりする時があり、極端な話、そのたった一本の線だけでこれから描こうとしている風景のほとんどを表現してしまうような瞬間もある訳です。

こういったイラストの中の墨線でも、最初の鉛筆の線よりも、覚悟を決めて描いた絵具の線の方が、格段に納得のいく線がひけるんです。

そしてそんな時は...傑作の予感!!

ここで「はた」と気が付く....

「パンダの固有色(黒)で塗ったら、この線、間違いなく消えちゃうな」

世の中、得てしてそんなもんです。



中野修一公式ウェブサイト/この世界のカケラを眺めながら
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