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2010年11月15日 (月)

「楽園を捜して」作品解説/初秋の風、夏の余韻

10042901
ようやくここまでやって来ました。
のどもかわいているし、お腹もすいたので
よっこらしょ...と足を広げたよ。

ところで 人間みたいに
体のかたいキリンっているのかな?

あと、メタボなキリンとか
寝不足のキリンとか
アンニュイなキリンとか...。


いろんな事で悩んでいるのは
人間だけじゃないかもしれないね。


・2010年/キャンバスに油彩/F100(131×162cm)/160万円
・出演:キリン(Giraffa camelopardalis 鯨偶蹄目キリン科)
・場所:JR秋田駅前(西口)タクシー乗り場
・第28回上野の森美術館大賞展 賞候補
*上の文はキャプションに掲載したものです。



期せずして個展の終了したのと同じ日に、このキリンの足下にある大型スーパーが閉店しました。

昨年頃から訳あって秋田市内に来る度に、この店に必ず立ち寄っていたのですが、その頃から「いつかここも店じまいかな」みたいな何の根拠も無い予兆みたいなものは感じられましたが、まさかこんなにも早くその日が来るとは思ってもいませんでした。

昨年末、この作品の構想に着手し描き始めた頃には、まだそんな告知もなく、制作途上で突然その事をニュースで知り、「秋田市の人にこの絵を見せたらどんな気持ちになるのかな?」なんて複雑な心境のまま、絵を完成させたのを今でも憶えています。

その後、とある全国公募展で「賞候補」の名誉を頂き、東京を皮切りに箱根、京都、福岡などを巡回しましたが、それぞれの会場でこの作品の前に立ち止まり「この街ってどこだろうね?」とか「わっ、これって秋田駅前じゃねえの?懐かしいなぁ」なんて気持ちで眺めていた人たちも、まさかこの看板が白くなってしまうなんて思いもしなかったんじゃないでしょうか?

よくよく考えてみれば、京都や大阪の街並にしろ、名も無い場所の雪景色や草原だっていつかは変わる物であり、もっと言えば明日と同じ風景なんてある訳ないのですから、そう考えればどうってこと無い話なんですが、やっぱりこのタイミングの良さ(それとも 悪さ?)には、やっぱり驚いちゃいました。

そんな時代の流れを、このキリンが知っているのか、知らないのか?そんな事はもちろん判りませんが、いつもと同じような顔で、あちこちにちょっかいを出しているキリンにとっては、全くどうでもいい話なのかもしれません。



中野修一公式ウェブサイト/この世界のカケラを眺めながら
http://homepage.mac.com/sekainokakera/index.html

Shuichi NAKANO official website / English edition
http://homepage.mac.com/sekainokakera/eng/top01.html


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