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2010年9月15日 (水)

「リアル」に見えるかもしれないけれど...

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今回の個展「楽園を捜して」に出品予定の一点。

こんな絵を描いていると、
 「スゴく細かく描いてますね。」
 「細部までよく描いてますね。」

なんて事を言われます。

この手の作品の場合、確かに非現実の風景な訳ですから、逆に「リアルな風景」に見えるようにする為にはある程度細部もしっかりと描かなければなりません。

しかしながらそんな想いと同時にもう一つ

「描き過ぎてはならない!!」

ということも、常にキモに命じながら描いています。

その訳は...の前にどんな風に作業をしているのかを、まずはご覧下さい。

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一応これでも「絵描き」なんで、ヒラ筆、丸筆、細筆、ブタ毛、テン毛などなど、色んな筆を持っていて、それを考えながら使い分けるんですが、細部を描くのには主にこのフィッチ毛平筆6号(manet社 321番)で毛先の幅が6ミリぐらいのテンと同種の動物の毛で作られた平筆です。

建物の壁とか窓とかの「面」はこれでOKなのは判ってもらえると思うのですが、

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「こんな細い線はどう描くの?」

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何しろ平筆ですから、横から見ると細い訳で、その横幅の細さを利用して、細くて短い線を継ぎ足すようにしながら、色を置いて行きます
理由は判りませんが、一本調子に筆をスーッと引いて描いた線よりも、こうやって色を置いて描いた線の方が味が出るんです。
ちなみにこの両側に見えるビルの窓枠なんかもこの方法で充分描けますので、そう考えるとずいぶん細い線まで描く事ができるようです。

その結果として当然の事ながら、筆の跡がしっかりと残ってしまいますので、こんな風に近づいてみると、細部はそんなに丁寧には描かれていない事が判ります。
ちなみに他の部分も見てみると...

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線はグニャグニャ曲がったり太さがバラバラだったり、右と左で大きさが違ったりと、これくらい細部は適当に描いている訳ですが、これでも、一歩下がって全体を見てみると....

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とりあえず「軽トラだ!」と判別できるくらいには、描かれていますし、画面全体を見渡せるようにもっと離れて見れば、こんな細部のズレやヨレなどは全く気にならなくなります。

ただ形は少しぐらい歪んだりしても良いのですが、気をつける事が一つあって、それは

「トーン(階調)を間違えない事」

つまり、明暗の段階の付け方を間違えない事です。
もう少しわかり易く言うと、例えば、日差しの強い日なら明暗のコントラストがはっきりするし、逆に曇りの日ならコントラストがぼんやりする、とか、影の中では発色の良い色(赤、黄)なども濁って見える、など、その辺りの事に注意して絵具の色を決めて描けば、パッと見「リアルに見える絵の完成!!」であります。

もちろん、細部ももっと丁寧に描けば、もっと写真の様に見える作品ができるのかもしれませんが、私自身「リアリティのある風景画」を目指している訳ではありますが、けっして「写真の様に見える絵」を目指しているのではないので、この辺で止めておくのが良いようです。

そして自ら無意識に描き過ぎてしまわないようにする為にも、これくらいの大きさの平筆をメインで使う方が、ベストなのかもしれません。



中野修一公式ウェブサイト/この世界のカケラを眺めながら
http://homepage.mac.com/sekainokakera/index.html

「楽園を捜して/DM送付申し込み」はこちらから→(Click)


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コメント

atsunaka 様
コメント、そして激励の一言、ありがとうございます。

現在、作品作りは最後の追い込み中です。

今回は展示以外の部分でも色々試行錯誤が多くなりそうで、最後までどうなるか判りませんが、楽しい展覧会になるように頑張ってますので、よろしくお願いします。

投稿: 中野修一 | 2010年9月16日 (木) 09時58分

初めまして。秋田市で商業デザインをしているatsunakaと申します。ココラボでの展覧会楽しみにしております。作品制作頑張ってください。

投稿: atsunaka | 2010年9月15日 (水) 15時27分

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