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2010年8月13日 (金)

パリパリと剥がれる。

10081301
七年ぐらい前に描いた100号の作品。
表はもちろん、裏キャンとしてもすでに使用済みで、キャンバス布自体はこれ以上使用不能なので、木枠だけを再利用するために、布を剥がします。

その作業の最中に、キャンバス布にピンポイントで負荷をかけると、ご覧の通りその圧力をかけた反対側が見るも無惨に剥がれ落ちてしまいました。
もともと少し浮いていたのかもしれません。試しにその周りを「薄皮を剥ぐ」が如く、爪で引っ掻いて、立ち上がった部分を摘んで引っ張ってみると....

パリ、パリ、パリ....

と、何の抵抗も無く剥がれてきます。
あんまり気持ちよく剥がれるんで、ついつい無心になって、どんどん剥がしてしまいそうになる自分。

この調子で、全面剥がしたら、このキャンバス布、もう一回使えるんじゃないか?などと「愚か」を通り越して、恐ろしい事まで考えてしまいます。

ここで使用しているのは クサカベ ジェッソ 硬練りマチエールタイプ と言うヤツで、「モデルチェンジ」前の物です。

この剥がれた破片を見て気が付く事2つ

《良い点》油絵の具が反対側までしみ出したりしておらず、
     布やパネルなどの基底材をしっかり保護してくれている。

《悪い点》説明書きの通り、油彩用キャンバスへの塗布には向いていない。

やっぱり油性の上に水性の物を塗布しても弾かれるのが道理な訳で、一応皮膜にはなってますが、それ自体の基底材との固着力が弱いため、剥がれ始めると止めどなく剥がれて行きます。

これを防ぐのに、市販キャンバスに、サンドペーパーなどをかけ、表面の油性の下地材をよく剥がしてから塗布される方もいるようですが、論理的言えば、この段階で、キャンバスの布が視認できるくらいにペーパーを掛けなければ行けない訳で、それならむしろ最初から裏キャンを使った方が良いのかもしれません。

とまあ、危険は承知ですが、この手軽さと質感がけっこう気に入っているので、これからも「掟破り」な使用方法は継続される訳です。

皆さんは危険ですので、絶対真似しないで下さい。



中野修一公式ウェブサイト/この世界のカケラを眺めながら
http://homepage.mac.com/sekainokakera/index.html

「世界ノカケラ 第二章」/このグループ展の情報はこちらから
http://www.sekainokakera.com


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