キャンバス木枠変形!
我々がいつもお世話になっているキャンバス木枠にも上と並があります。
全てのサイズにある訳ではありませんが、特に100号以上の大きなサイズになると購入の時、この二者択一を迫られます。
この「並」と「上」、何が違うかと言えば、見ためにもすぐに判るのは枠の間に入る梁の数が「上」の方が多い事です。
じゃあ、「梁が多いと、どんな利点があるの?」という事になりますが、それは最初にキャンバス布を張ってみるとよく判ります。
自分で大作用の布を張った事がある人は判るとは思いますが、かなり力のいる作業で、できればこんな暑い時期には避けたいぐらいの重労働となります。でもそれくらい力を入れて引っ張ってやらないと、シワはとれないし、すぐに緩んでしまうし...。
1枚目の写真は、『並』木枠に貼り終わった直後の外側の寸法で、目盛りを読むと1617ミリとなってます。
(ちなみにこのサイズの規定では1620ミリなのですでにサイズダウン。
これは木枠の乾燥による収縮が引き起こしたサイズ変更かもしれません)
2枚目の写真は木枠中央部を図ったものですが、ご覧の通り1602ミリを指しており、周辺部との誤差は約15ミリ、率にして1%、ちょうど弓なり上に変形している事になります。
これが『上』木枠なら、この中央部にもう一本梁が入っているので、こんなには歪みません
「こんなに歪んだら、色々と困るんじゃないですか?」
と心配される方もいられると思いますし、実際、短期的に見ると、このゆがみがもたらす影響も少なからずありますが、キャンバス布もある意味、生き物のように変化を繰り返す 代物で、木枠が変形するほど引っ張られていれば、いつしか耐えきれなくなり、少しずつ伸びて来て、気が付けば元のサイズに戻っています。
もちろん、それ以前から作品を描き始めていれば、その変形に合わせて絵も歪んで来るのかもしれませんが、そんな違い、少なくとも私には全く気にならないほどの変化です。
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