西脇市の個展/作品解説「北へ帰る」
北へ帰る/F30号(91×73cm)/2005年作/480,000円
これも市販のキャンバスに油彩で描いた作品。
道東はオホーツク海沿いを走る鉄路「釧網本線」。
その途中にある駅「浜小清水」は、今ではJRの駅であると同時に「道の駅」でもあると言うユニークな場所で、最近はDMVの試験運転をしている事でもちょっと有名になった場所です。
このモチーフはそこから歩いてすぐの所にある踏切からカメラに収めたのですが、それが年末は大晦日の事で、日没に近い時間帯という事もあり、私たち以外人も車もありません。
そんな場所に佇んで、こんな風に線路を見ていると「列車が本当に来るのだろうか?」という不安な気持ちになりました。
この場所に関して言えば。シャッターを押した瞬間から「手応え」のような物があって、「この場所の絵は必ず描くだろうなぁ」と言う確信がありました。
で、案の定、後日現像した写真を見て、日を置かずして制作が始まり、気が付けば、同じモチーフで、サイズを変えて3枚ほど作品を描きました。
もう一つ不思議だったのが、撮影した時には気が付かなかった樹の存在
写したときは夕暮れに染まりかかった空とこの線路が気になっていたはずなのに、出来上がった写真には、その線路の横に何とも印象的な「樹」が写っているのです。
気が付けばやはり「樹」と言うモチーフから、なかなか逃れられない自分。
そのくせ、樹についての知識はほとんどない自分。
そして何より不思議なのは、「なぜ、自分が樹にこだわっているのか?」という問いに、未だに答えが出ていない事です。
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