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2010年6月14日 (月)

西脇市の個展/作品解説「ふりかえるところ」

10061401
ふりかえるところ/M20号(73×50cm)/2006年作/320,000円

市販のキャンバスに油彩で描いた作品。

これも実家に近いサロマ湖の周辺を車で走っていた時に見つけた場所で、ここは前回紹介した「冬の記憶」と同じ日に撮影した物で、その時間差、わずか30分弱。

いつもこんな風に効率よくモチーフを見つける事ができれば良いのですが、むしろそうじゃない時の方がはるかに多く、3日間走り回ったけれど、収穫無し、なんて場合もあります。

当時はまだフィルムカメラだったので、一枚、一枚大切にシャッターを切っていました(大切にし過ぎてほとんど写さない事も)が、最近の取材はデジタルカメラなんで「とりあえず撮りまくり、そして消去」の繰り返し。

こんな撮り方じゃ、少なくとも写真の腕は上がらないだろうなとは思いますが、このとき残したデータが、10年後に突然イメージを喚起する、なんて事もあるのでとりあえず、今は記録だけでもしておこうと言う感じです。

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この作品の頃から、時々キャンバスの下地に暗い色を塗るようになりました。
この絵も、麻布に膠で目止め処理した後に、インディアンレッドなどの赤褐色を施し、その後、コバルトブルーを透層として塗っているので、出来上がったキャンバスは限りなく焦げ茶色に近い色となり、その上に雪景色を描いています。
この下地、不思議な色合いで、例えば青空と雲の間に、この下地の濃い色が垣間見えても前々気にならないし、背景の枯れ山なんか、その背景色を残しつつ、ニュアンスだけで色を載せてやると、あっという間に出来上がってしまいます。
その他にも雪景色を描くには、とてもメリットの多い下地なので、多用するようになりました。
ただ手間と金がかかるのが玉に傷ではありますが...。

それにしてもこんな風景を見ていると、

「どうしてここに住まなければならなかったのだろうか?」

と言う素朴な疑問に捕われる事があります。
「何故こんな寂しい所に?」とか「どこまでも土地は余っているのに、なぜこの場所に?」そんな事を考えながら、眺めている自分。

通り過ぎる風や、降り積もる雪に、その答えを聞いてみても、もちろん何の返事もありませんが。



中野修一公式ウェブサイト/この世界のカケラを眺めながら
http://homepage.mac.com/sekainokakera/index.html

「世界ノカケラ 第二章」/このグループ展の情報はこちらから
http://www.sekainokakera.com


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