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2010年5月 8日 (土)

折れた木枠を直す

10050801
油彩画一筋(?)20年も続けていると、時々こんなことが起こります。
というか、似たような事は二、三度ありましたが、ここまで見事に折れたのは初めてです。

お店の開店当初から利用させてもらっている「アダムスジャパン」さんで購入した中級杉在の木枠(大作用木枠はこのお店以外で買った事がありません。)

高級品が定価で1万9千円近くもする中での、約8千円まで値引きされた中級品で「リスクは承知済み」と自覚しての利用ですから、組み立ての際にも気を抜いたりなどせず、もう少し慎重に少しずつ打ち込めば良かったのですが....慣れというものは、恐ろしいもので、ついつい注意を怠ってしまいました。

お店の方にクレームを付ければ「返品&交換」も可能だとは思いますが、どうせ同じ質のものに交換したって、また同じリスクが付きまとう訳で、そんな面倒な事をかけるよりも「修理した方が早い」と言う結論に達し、急きょ、今回はその修理方法について書いてみました。
(これこそ画材屋の「思うつぼ」なのでしょうね。きっと)

100508021.組み立て完了状態の再現

要するに折れた部分も含め、組み立てが完成した状態まで、全てのパーツをはめ込みます。
それが完了したら、接合面に木工用ボンドをたっぷりと塗って、接着。
乾燥最中にずれてしまうのを防ぐためガンタッカーを打ち込んで補強します。
この後、さらに当て木をしてシャコ万力などで締めておけばベストです。

100508032.三角形の補強材を4枚用意します。

このような直角二等辺三角形の補強材を4枚準備します。
100号の木枠なら短辺の長さが25cmぐらいあればベストですが、20cmぐらいでも許容範囲でしょう。あまり大きくても意味がないのでせいぜい30cmぐらいかな?
直角さえしっかりしていれば、長さは少々アバウトでも構いません。
素材は厚さ1mm程度のベニヤ板で十分です。

100508043.木工用ボンドをたっぷり塗ります。

特に難しい作業ではありませんが、気をつけるのは、圧着した時に接合面全面にボンドが行き渡るくらい、しっかりと塗布する事。
特に鋭角部分が接着せず、浮いてしまうと、何かの拍子に引っかかってそこから割れる事もあるので、隅までボンドが行き渡るように。
(この写真はあまり良い見本じゃないかも)

100508054.補強材を貼付けて、固定します。

ボンドが乾かないうちに、手早くタッカーで補強します。
1.と同じくこの後、万力で圧着してもOKです。
タッカーを使うのは、もともと万力がなくて圧着ができない時に、その代用として使っていたものですが、金気の類いを使用すると、サビと言う問題が生じるので、あまり使いたくはないのですが、万力がない時には仕方ありません。

逆に言えば、万力がある時はタッカー無しでもOKです。

100508065.これで完成。

あとは一昼夜ほど乾燥させた後、キャンバスを貼って行きます。

実を言うとこの方法、キャンバス布を貼る際に、ゆがみが生じないように、大作用の木枠などでは、時々やる方法なのですが、幾つか問題があって、

1.一度組み立てた木枠を、ばらす事ができない。
2.木枠の厚みが増すので、市販の額に納まらない事が、稀にある。

そう言った点を除けば、木枠の補強にはずいぶんと有効な手だてだと思いますので、もし何かお困りの事がありましたら、ぜひやってみて下さい。

ただし、その後に生じた不具合などについては、当方では一切補償できかねますが。



中野修一公式ウェブサイト/この世界のカケラを眺めながら
http://homepage.mac.com/sekainokakera/index.html

「第28回上野の森美術館大賞展」開催中!(5月9日まで)
http://www.ueno-mori.org/taisho.html


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