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2010年4月14日 (水)

あるいはこれも、もう一つの日常...

10041401
遥か上空を、絡み合いながら飛ぶ2羽のカラスが、私の言葉を奪って逃げた。

遠く、遠くへと逃げ去った。

言葉を失い、私は途方に暮れていた。

でも、そんな私の耳の中で、今まで聞こえなかったはずの
別の「言葉」が、遠くでさざめくコダマの様に響き始める。

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「今日は、なんだか晴れそうな気がするよ、おまえさん。」

10041403
「なに言っててやんでぇ、さっきの天気予報じゃ、
 今日は荒れそうだって言ってたじゃねえか、このべらんめえ!!」

...............

そんな会話に巻き込まれては大変とばかりに、その場を足早に去る。

やがて、どこからか川の匂いが漂ってくる。

川の予感。
けっこう大きな川だ、きっと。

でも、いくら歩いても辿り着かない。

辿り着けそうもない。

私は、にわかに行き先を見失い、立ち止まる。

10041404
「そんな所にボーッと突っ立っていても、
 わたしゃ、絶対に開かないよ!!
 ああ〜、開くもんですか!
 開いた後ならともかく、開く瞬間なんか、
 恥ずかしくって他人様になんか見せられるもんですか!」

ここでも私はお邪魔のようだ。

そそくさと詫びを入れて、早々に退散する。

そろそろ家に帰らなきゃならない時間のような気もするが、帰り道がわからない。

10041406
頭上を走る大きな道に出れば、遠くまで見渡せそうで、そうすれば行き先もわかりそうな気もするが、どうしてもそこへ辿り着く道筋が見つからない。

遠く、耳の奥でこだまする大沢誉志幸の歌声...

「そしてボクは、途方に暮れる...」

そして私は、途方に暮れる....

いや、暮れている訳にはいかない!!

10041405
そう思って必死に辺りを見渡すと、梅の花が視界に飛び込んでくる。

私の視線に気が付いて、梅の花はかく語る。

「キミにはどう見えているかは知らないけど、これでもボクは黒い梅なんだ。
 一応、これでも新品種なんだぞ!!知らないのはキミの勝手だけどさ!
 誰が何と言おうと、ボクはこれっぽちも赤くなんかないんだ!
 もしボクを「赤い」というなら、それは赤の方が間違っているんだ!!」

そう言いながら、その花は赤い花びらを風に揺らしていた。

私の耳の中では、いつまでも大沢誉志幸が歌っている。

ちょっと終わりそうもない。



中野修一公式ウェブサイト/この世界のカケラを眺めながら
http://homepage.mac.com/sekainokakera/index.html

「第28回上野の森美術館大賞展」はもうすぐ始まります!
http://www.ueno-mori.org/taisho.html


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