« 上野の森「賞候補」の続き/その1 | トップページ | お兄さん、お世話になりました! »

2010年3月 9日 (火)

細雪降る中、おつゆがけ...

10030901
アトリエにて作業中、ふと窓の外に目をやると、雪が散らついているのに気が付きます。
あまりに弱々しい姿をカメラに納めようと、最初は屋根の上にてカメラを構えますが、降ったそばから融けて来て、記録に残せそうにありません。

「もう冬じゃないんだ....」

何とも寂しい限りです。

10030902
一方、アトリエの中では(熱い?)闘いが繰り広げられています(笑)

あたまの中で整理が付かなくなるほど、次から次へと描き始められて行く新作たち。
計算ではこの4月までに総計540号分の新作が完成する予定ですが、正直、今年のこの前半のペースはちょっと異常です。
今年こそあまりパッとしない絵描き人生なら、そろそろ方向転換でもしないといけなさそうな雰囲気なので、いわゆる「最後の勝負」なのかもしれません。もっともこの年で、方向転換する先なんかあるのか?という種類の突っ込みはお断りです(笑、でも笑えない)。

ーーーーーーーーーーーーーーー
話を本題に戻しましょう。

今日は油彩画の下描きに付いて。
まずは作業工程ですが、それは以下の通り。

 1.卵テンペラで下描き
    ↓   ↓
 2.油絵の具を透層
    ↓   ↓
 3.描画・彩色

もともとこの工法は、学生時代に学んだ「テンペラと油彩のサンドイッチ技法」の中から拝借したものです。

1の下描きは基本的には木炭だろうが、鉛筆だろうが絵の具だろうが、なんでも良いわけですが、私の場合、街並などの比較的細かい作業の時以外の直描きは、卵テンペラが主流です。

水で溶いてさっと描ける手軽さが第一ですが、それ以上に「乾燥が速い!!」というのが最大に理由です。同じ事を油絵の具でやってしまうと乾燥が遅く、なかなか次の作業に進め無いという状況に落ち入ります。

しかしこの「乾燥が速い」というのも案外落とし穴だったりして、3時間後ぐらいに「もう乾いたな」と勝手に判断して、2の透層をしてしまうと最初の描線が全部融けて流れてしまうという事態になります。
見た目には乾いていても、完全ではない!!という状態がしばらく続きますので、最低でも一昼夜はそのまま放置しておく事をお薦めします。

で、一日おいたら「おつゆがけ」(透層)です。

ダンマル樹脂溶液で、下描きが消えない程度に薄く伸ばした油絵の具で、さっと刷毛塗りします。
こうしておけば下の描線がこの後の彩色で溶け出したりする事もありません。

10030903
こんな風に見ると、筆ムラやらタレあとがだいぶん残ってますが、私の場合はこの時の下絵は彩色の過程で全て消えてしまうので、あまり気になりません。これもキャンバスを床に寝かせて行なえばもっときれいに行くのですが、そんなスペースも無いのですので、あきらめます。

この透層の乾燥も、かなり速いのですがこの後の彩色も、同じような理由で、やっぱり一昼夜ほどおいてから始める事をお薦めします。

もう一つの注意点は、この透層を施したら、その部屋の換気は充分しておくこと。揮発したテレピンで喉を痛める事がありますので...



中野修一公式ウェブサイト/この世界のカケラを眺めながら
http://homepage.mac.com/sekainokakera/index.html

「小さな美術館がやって来る!」計画、進行中!
http://sekainokakera.cocolog-nifty.com/blog/cat38216335/index.html



|

« 上野の森「賞候補」の続き/その1 | トップページ | お兄さん、お世話になりました! »

制作日記」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



« 上野の森「賞候補」の続き/その1 | トップページ | お兄さん、お世話になりました! »