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2010年2月27日 (土)

今度は団体展用の新作。

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あまり大きな声では言ってませんが、私、とある芸術家たちの集まる「団体」に所属しております。
一般的な認知度はあまり高くありませんが、いわゆる「その世界」では、ソコソコ名の通った団体です。

個展、グループ展など自作を発表する機会はそれこそ無数にありますが、その中の一つに位置するのがこの通称『団体展』というやつで、考え方としては全国規模のグループ展といった感じでしょうか。
いわゆる「日展」とか「国展」とか「独立展」などなど、それぞれその会の趣旨、趣味、心意気などに賛同した人が、作品を出品し合い、お互い評価し合い(所によっては無鑑査)、実際に同じ会場に作品を並べて、研鑽を深める、という感じの集まりです。
この会は政党と同じなので、「A会に所属しながら、B会にも出品する」という二股行為は、基本的に認められないので、もし入会しているとすれば、どこか一つのはずです。
ちなみに作家さんの略歴で「無所属」とあるのは、こういった団体に所属していないという意味です。

本来的には、作家がこの団体に所属する義務はないので、別に「無所属」と名乗る必要も無いのですが、なぜか慣例として、そう明記する方が多いようです。

これによく似たのが発表形式が「全国公募展」というやつで、これは要するに「絵画コンクール」とでも呼べばわかりやすいと思いますが、出品規定の範囲内であれば、日本全国(あるいは世界各国)の人たちが、名誉のため、あるいは賞金のために作品を出品し、審査員によって入落が決定する展覧会で、こちらは作品を出品し、それが返却(時には買い上げ)されるまでの短い付き合いです。
副賞として、その会の図録がもらえるのはもちろん、時には海外研修があったり、地元の特産物や図書カードがもらえたり、あるいは美術館での企画展が用意されたりなど、始めてみると結構ハマるかもしれません。

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話がすっかり長くなっていまいましたが、その団体展用の新作を描き始めました。

去年の今頃のエントリーに「しばらくは普通の風景シリーズでいこう!」という事を宣言したような気がするので、その前回同様に今回も何の飾り気も無い、北海道は宗谷地方の風景です。

どうなることやら.....

上の写真の赤い描画は卵テンペラにポンペイレッドと言う名の色の顔料(色の粉)を混ぜて描いています。
油彩画の下描きですから、油彩でも良いんですが、このテンペラの方が乾きが早いので、今では下描きにはこれかもしくは鉛筆を使うのがほとんどです。

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ただこの卵テンペラ、接着力があまり強い訳ではないので、このままの状態で油絵の具をガシガシこすりつけると、融けて剥がれて絵の具と混ざり合い、色見が変わってしまう恐れがあるので、事前にこれを画面に定着させます。

それに使うのがこのダンマル樹脂溶液。この溶液に好みの色の油絵の具を、下描きが見える程度に薄く溶かして、画面全体に塗ります。そうすることで、この卵テンペラは画面に固着され、その下描きを消すこと無く、絵の具を重ねることができます。(もちろんその過程で下描きは見えなくなりますが...)

それが乾きましたら、いよいよ次の行程に進みます。



中野修一公式ウェブサイト/この世界のカケラを眺めながら
http://homepage.mac.com/sekainokakera/index.html

「小さな美術館がやって来る!」計画、進行中!
http://sekainokakera.cocolog-nifty.com/blog/cat38216335/index.html



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制作日記」カテゴリの記事

コメント

山田勝己 様
コメントありがとうございます。

いつもではありませんが、出来上がる作品のイメージに合わせて、道具や材料を使い分けているのは確かですし、そのために色々と調べたりもしています。
ただ気をつけていないと「良い作品を作るための研究」がいつしか「材料を研究するためだけに絵を描く」という本末転倒な状況に陥ったりします。
そもそもこんな「ダンマル樹脂溶液」だって、今じゃ市販されている訳で、それを買って使えば済むことなんですが、要するにここまで来ると半分、自己満足みたいな領域なんだと思います。

また「油絵はいいけど、アクリルはよくない」とか「洋画は芸術だけど、漫画はそうじゃない」って言うのもおかしな話で、どんな方法でも、どんな材料でも、良いんだと思います。

そんなことを考えていると、昔、ある人に言われた
「絵なんて三色あれば描けるんだ!!」という言葉を思い出します。

投稿: 中野 | 2010年3月 1日 (月) 05時30分

おはようございます。ただ安易に水で薄めてアクリル画を描いてる身としては、油絵の下絵からの研究心、創造性に関心させられます。今、自分は公募展
しか出品してませんが、色々な絵の会派をHPで見て、自分の画風を受け入れていただける団体は?
又其の人たちの絵を見ることも楽しいですね。
いつか団体展にも挑戦したく思ってます。

投稿: 山田勝己 | 2010年3月 1日 (月) 04時06分

arube 様
コメントありがとうございます。

こちらこそ長々と書いてしまってすいません。

誤解がないように付け加えておくと、これはあくまでも「全国規模の団体」の中での話です。例えば「国展」だしながら「独立展」に出すというのはありませんが、逆に「◯◯県作家協会」に加入しながら「国展」にも参加している、なんてことは普通にあります。

その辺り誤解のないように一応付け加えておきます。

投稿: 中野 | 2010年2月27日 (土) 10時12分

おはようございます。

ご丁寧なコメントをいただきありがとうございました。

絵画に関する知識、私にはまったく分からないので、ここで知ることについては、初耳のことばかりで勉強になります。
とは言うもの、絵が苦手な私は描くことを決してしないのですが・・・(笑)

「団体」のこと、逆に複数の団体に所属するものだと思っていたので、意外でした。しかも政党のような感じだと読んで、へえと思いました。
この種のことにうといことがバレバレですね。

投稿: arube | 2010年2月27日 (土) 07時05分

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