繋がらない点と点/想nic art 2
11月3日、角館で行なわれていたアートイベント、
想nic art 2
を見てきました。
有名な武家屋敷が並ぶ辺りではなくて、駅の方から歩くと、その手前側に当たる地域に幾つかの場所を設定し、そこで作品を展示したり、ライブを行ったり。
残念ながら、ライブやコンサートの方は有料だったり、時間が遅かったりで、一つも見てませんが、作品展示の方は一応全ての会場を回って鑑賞する事ができました。
作家さんの簡単なプロフィールや作品紹介をされた冊子みたいなものが手元にないので、誰が角館の人かとか、そういった事は判りませんが、秋田県も含めて「頑張っている素敵な作家さんがたくさんいるんだなぁ」というのが正直な感想です。
そしてそういった物が、一時にまとめて観る事が出来るというのも良かったと思います。
ただ地元高校生の作品発表は、正直あまり感心できませんでした。
技術の上手い下手以前に「本当にやる気あるの?」と思わせる様な、いい加減だったり中途半端な作品が多く目に付きます。出品するなら、もう少しその意図を明確にし、しっかりとした動機付けをしてから参加するべきではないでしょうか。
そんなのも含め、全体を通してみた印象は、一つ一つの展示は面白いものの、その点と点(展と展?)が線で繋がっていないように感じられます。
展示会場を一歩出てしまうとその一体でアートイベントが繰り広げられている様な空気感が無く、会場と会場の間を移動するうちに、せっかく上がったテンションが下がってしまうのです。
例えばその間を音楽で結ぶとか、もっとインパクトのある視覚的な何かで間を埋めるような展示を考えないと、線で繋がる事も、面としての広がりを持つ事も出来ないような気がします。
そしてもし「面として」広がる事が出来れば、ここに住む人も含めて、街全体がもっと盛り上がるんではないでしょうか?
作家にとってのアートイベントの利点は色々ありますが、そこに一つの「祭り」を作り出す事で、集客力を高め個展では集められない様な人を展覧会に呼び込む事もその一つだと思います。
逆に言えば人の集まらないイベントに参加・協力してもあまり意味がありません。
アートイベントのスタンプラリーで、ライブチケットの割引券がもらえるとか、作家の限定アイテムがゲットできるとかでも良いし、市内の小中学校に協力してもらって、小さな灯籠を100個、200個単位で制作し、それを町のあちこちに展示するとかして、半ば強制的に人の流れを演出して行かなければ、面白さも新鮮味にも欠ける、身内だけのイベントになってしまう様な気がするのです。
ちょっと辛口ですいませんでした。
異論・反論などもございましたらぜひどうぞ。
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