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2009年5月10日 (日)

山が呼んでいる?!

09051001

 二年前、秋田に来て間もない頃、子どもを連れて、まだ山開きして間もない栗駒山の登山口付近を散策した事がありました。その時、初めて長靴を履いた足で雪渓滑りをしたのがよっぽど楽しかったのか、この時期になると思い出した様に「また雪渓滑りしたいなぁ」と言い出します。

 「それじゃ、今度は鳥海山で。」ということでやって来ました。

 家から1時間強、車を走らせ、祓川ヒュッテの麓にある駐車場についてみると、満杯だった気配。停めきれずあふれてしまった車の姿も見られます。それでも昼過ぎという時間帯もあり、すでにかえってしまった人も多いようで、歯抜けのように空いているスペースを見つけ、車を停めて、長靴に履き替え登り始めます

09051002 山開きしたとは言え、山は未だにこんなにたくさんの雪で覆われていて、普通に登る人はもちろん、スキーやボードの人もかなり多くおりました。それにしてもみんな、スキー靴で登るんかな?違うよなあ?などと考えながら歩き始めると、「子どもと雪渓滑りに来た」という現実は、いつしか私の頭の中から消えてしまい、頂上の方をじっと眺めながら、「明後日まで天気持つかなぁ」などと真剣に考えています。

 「どこまで登るの?」

 という、子どもの一言で「はっ」と我にかえり、目の前に立ちはだかる急斜面を見上げ「この上まで行こうか」と登り始めます。

 日頃の運動不足が祟るのはメタボ気味の私だけではなく、むしろあまり外で遊ばない我が子の方が、先にへばってきたみたいです。そのくせ「スキー、持ってくれば良かった」などと言っていますが、「そのスキーは誰が持つの?」と突っ込んでみたくなります。

 それでもなんとか目的の場所までたどり着き、来た道を振り返ってみると、思った以上の急斜面を登って来た事に気付きます。これでは確かにソリで滑るにはちょっと危険な傾斜です。
 しばし体を休めつつ、ここからの眺めを堪能したら、いよいよ雪渓滑り。と言ったってたいした事ではなく、ただ傾斜を下る時の勢いを使って、一歩一歩足を踏み替えながら、靴の裏で斜面を滑り降りてくるというだけの事で、ザラメ気味の雪なので、そんな凄いスピードが出る訳でもなく、快適な速度で下って来ます。

09051003「登るのは一苦労、下るのはあっという間」とでも言えば良いんでしょうか、たった2分程度で斜面のしたまでたどり着きます。

「楽しかった?」と尋ねる私。

「とっても楽しかった」と答える我が子。
そして満面の笑みをたたえながらトドメの一言。

「もう一回、登って滑ろうか」

「・・・・」

 絶句する私。

 背中にかいた汗が急速に冷えていきます。



中野修一公式ウェブサイト/この世界のカケラを眺めながら
http://homepage.mac.com/sekainokakera/index.html

第27回 上野の森美術館大賞展のサイトです。
  何もないサイトですが、受賞作品だけは見れます。

http://www.ueno-mori.org/kobo/taisho27/index.html




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