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2009年3月30日 (月)

「ワイエス展」を観る、その1/福島県立美術館

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 福島県立美術館へ行きます。
 朝、6時20分頃、家を出て、秋の宮〜鬼首〜鳴子と国道108号線から47号へと乗り継ぎ、古川インターから東北自動車道に乗ります。途中、鶴巣SAで休憩したのみで、後は美術館に向かってまっしぐら。9時50分頃に到着しました。

 10時前だけあって人影はまだまばら。「チケットぴあ」にて購入した、活字だけの味気ない前売り券を、チケット売り場で本券に交換してもらってからの入場。こんなちょっとした事もうれしかったりします。

 場内は「何もここまで暗くしなくても・・・」と思うほど、照明が落とされていて、少しがっかり。できれば作家本人のアトリエと同じくらいの光量の中で鑑賞したいと思うのですが、それってやっぱり無理ですかね?
 展示は2箇所のアトリエを軸に大きく2つに分けられていて、本画と下絵を見比べながら、どのような経緯で作品が変化し、完成して行くかが判るという、玄人でも満足できるような展示でした。ただ残念なのは、本画の方があまり有名過ぎて、オリジナルを借り受ける事が出来ず、複製画のみになっているものが、何点かある事。まあ「クリスチーナの世界」なんて、今じゃフェルメールの「青いターバンの女」並に有名で、そうそう外に出す訳もないか。

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 数ある中で、眼を引いたのがこちらの作品。

 「ガニング・ロックス」

 どちらかと言えば、人物よりも風景画の方が、個人的には好きなんですが、この作品には思わず眼を奪われてしまいました。
 何が凄いって、この肌の質感。このモデルは漁師さんなのですが、潮風や強い太陽光に長い間晒されて、赤黒くなった皮膚の感じがみごとに伝わって来てます。そんな「年輪」の如く日々を積み重ねた、人生の襞のような皮膚の中にも「時の流れ」が織り込まれているようです。

 さらにこの赤黒い皮膚とコントラストを成して響き合う「ブルーの瞳」。この両者が存在し、響き合う事で、この絵は「単なる肖像画」を越えて、より高い所にある別の次元へと、この作品を押し上げているように感じました。



中野修一公式ウェブサイト/この世界のカケラを眺めながら
http://homepage.mac.com/sekainokakera/index.html

私の作品が西脇市サムホール大賞展に入賞しました。
http://www.nishiwaki-cs.or.jp/okanoyama-museum/thumbhole/




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