割れた皿を直す/金繕い、前編

今回は趣味で始めた「金繕い」のお話とその作業についてお話しします。もっとも今回の「前編」では「金」は登場しませんので悪しからず。次回乞うご期待!
本編が始まる前から次回の予告をしてどうする!と突っ込まれそうですので、早速話を始めましょう。
もともとこんな事を始めたのは、某テレビ番組のDIYの紹介の中で見たのがきっかけ。たまたま大切な皿を割ってしまいどうしたら良いかと困っていた時に、一筋の光明が目の前に・・・
と思っていざ作業を始めようと言っても、材料が揃いません。
「金繕い」というのは文字通り、金粉を漆に混ぜて接着剤とし、割れたり欠けた陶器を修復して使える様にする事。詳しい起源などは知りませんが、高価な茶道具が壊れたときなどに施しているのを見かけた事があるので、ひょっとしたら茶陶なんかと関わりがあるのかもしれませんね。
前置きはこれくらいにして修繕開始。

本来は透明漆を接着剤に使いますが、それは無いので、混合式の接着剤を使います。乾燥の遅いタイプのものの方が強度があると聞いた事があるので、これを使ってます。速乾のゼリータイプが便利で良いのかもしれませんが、あまり速いと、ずれたときの修復が大変なのであえて遅緩性のものを使用します。

接着剤が乾くまでのズレ止め。
マスキングテープを使います。このズレ止めの作業の時にずれない様に注意しましょう。後は接着剤が硬化するまでひたすら待ちます。その間、時々ズレが無いかも確認しましょう。

硬化完了。
圧着してますので、当然接着剤がはみ出てきます。これを耐水ペーパーを使って、水研ぎします。
ただあまりやりすぎると、表面の釉薬まで削れてしまい、生地がむき出しになってしまうので、慎重に、丁寧に行ないましょう。

こんな風に欠けてしまって、欠損してしまった所は、エポキシパテを使って、埋めましょう。

こんな風になります。これも硬化したら、耐水ペーパーで研磨して、周囲と馴らしておきましょう。
ここまで終了したら、大事を取って一晩置きましょう。続きはまた明日。
第19回 富嶽ビエンナーレ展
静岡県立美術館/1月2日(金)〜25日(日)(月曜休館)
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