思い出の味/カルボナーラ

焼き肉屋に変わって、それから1年も経たないうちに、今度はイタめし屋になっている。味もよくってけっこう話題にもなっていて、地の利だって悪くないのに、何故か商売に向かない場所。そんなスポットがあります。
昔、住んでいた最果ての地、稚内にもそんな場所がありました。そこがイタめし屋だった時、一度出掛けた事がありました。開店してまだ日も浅い頃でしたが、シェフが急病との事でその日出来るメニューはカルボナーラだけ、という困った状況でした。せっかくだからということでそこでそのカルボナーラを食べたのですが、その美味しい事。それからすっかり「カルボナーラの虜」になってしまったのですが、その店もその半年後ぐらいには大方の予想通り閉店。その味も封印されてしまいました。
それから経つ事10年近く。なかなかその時の感動を再現するような味には出会えていません。これまでも決して美味しいカルボナーラに出会えなかった訳ではないのですが、この料理自体がちょっとした火加減一つで全然別の物になってしまうせいか、店ごとにバリエーションがあり、むしろ自分の好みに「ぴったり合う味」というものに出会えていない、というのが正しいのかもしれません。
先日、湯沢市内のとあるイタリア料理のレストランにいきました。ここは市内では珍しく、イタリアの方がシェフをつとめていると言うお店。店内の装飾から察するに、南イタリアの方でしょうか?
ランチでしたので、メインも前菜もなしでパスタだけの注文。子どもと一緒に同じカルボナーラを食べました。
一口食べてビックリ!10年前の味がよみがえってきました。「こんなカルボナーラが食べたかったんだよね」そんな事を思いながら、あっという間に平らげてしまいました。
人によっては「こんなのは本物の味じゃない!」と言うかもしれません。でも私にとってはまさに思い出の「懐かしい味」でした。
web版「中野修一 絵画展」も公開中!
http://homepage.mac.com/sekainokakera/index.html
http://www.nishiwaki-cs.or.jp/okanoyama-museum/thumbhole/
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