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2008年7月 6日 (日)

キャンバスを作る、その2

今日は無くなってしまった膠(ニカワ)水を作ろうと思います。興味のある方はおつきあい下さい。

08070505一口に膠と言っても様々種類があります。ウサギからとるのもあれば 鹿からとるものもあるし、少々乱暴な言い方をすれば要するにゼラチンみたいなものです。この材料は特に日本画の方で多用されるので購入するときも日本画材コーナーに行く事が多いです。写真の中の棒みたいのを「三千本膠」といい、よく使われているのですが、経験上他のものより腐り易いようで、私は粒状の方をいつも使います。今回のものは洋画剤として購入したものですが、洋画剤としてはそんなにメジャーなものではないので、扱ってないお店も多いです。

最初は水につけます。

08070507 08070601

一昼夜、水につけておくとと左から右の図のようになります。膠50gで700ccぐらいの水です。この行程を「膨潤」というそうです。昔、急いで膠水を作りたくて、水ではなくお湯につけて作ったら、膠水がダメになってしまいました。どんなに急いでいても一晩待ちましょう。

08070602膠が十分膨らんで境界線が曖昧になって来た所で、今度は湯煎です。

この作業の留意点はお湯の温度を上げすぎない事。膠は摂氏60度を越えるとその成分が崩壊していくらしいので、その手前の温度で、ゆっくりと温めてやります。ただ長時間温め過ぎてもいけないので、時々様子を見ながら湯煎をします。


08070603 適度に温まり、これくらい溶けてきたら、時々、静かに撹拌して、まだ膠の粒が残るようでしたら、再びお湯に戻し湯煎を続けます。粒が残らないようなら、全体の濃度が均一になるように、また静かに撹拌して下さい。


08070604こんな感じで完成です。ちゃんとできていると気温20度くらいなら、自然に固まります。保管は冷蔵庫で行ないます。

それではキャンバスに塗りましょう。


なお参考にしている文献は、

美術出版社 刊 佐藤一郎 著
「新技法シリーズ 絵画技法入門」
ーテンペラ絵画と油絵具による混合技法ー




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