光を包み込んだパン
湯沢市内にちょっと話題になっているパン屋さんがあります。都会風に言うと「古民家パン屋」とでも呼べば良いのでしょうか。古民家と入っても茅葺き屋根だったり、囲炉裏があったりする訳ではないのですが、良い具合に古ぼけた家をそのまま利用したような素敵なお店です。
そんなお店で出すパンやお菓子は、昔懐かしい雰囲気を醸し出しています。
といってもむかし食べたパンがこのお店のパンみたいだった、というのではありません。給食に出されたコッペパンでパンの味を憶えた私の舌には、ここのパンはもちろん新鮮な味でした。ただ以前ドイツに住んでいた時に毎日食べていたパンの味と共通したものを感じ、「本当に昔のパンの味はこんな感じだったのかなぁ」と想像したくなる味なのです。
甘すぎず、しょっぱすぎず、素材の持ち味がしっかりと伝わって来るような、素朴なパン。きっとそんな素朴さに懐かしさを感じるんでしょうね。
店内に静かに差し込む、淡く優しく柔らかい光を、そっと包み込んだようなパンです。
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