いつもの遊び場が「被災地」になるという事
昨年は毎月、そんな事を繰り返しながら、初めて住む地に少しずつなじんできました。昨日、久しぶりに須川湖から眺めた栗駒山は去年と変わる事なく、同じ方角に静かに佇んでいました。すでに雪渓も消え、そろそろイワカガミの花も咲き始める頃ではないでしょうか?

でも今年はそうもいかないようです。山へ向かう途中の道路には片側通行や、そのための信号機が数多く設置されています。おまけにあちこち歪んだり、ひずんだり、小さなひび割れなら数えきれないほどあり、そのまま処置もされずにいます。所々にある橋と道路のつなぎ目は、上下にずれてしまい、ひどい所では速度を落とさなければ通過できないような有様です。
それにしても人間というのはたくましいもんです。あれから2週間で、そんな道路を通れるように修復し、麓のホテルでも一部営業を再開初めています。途中には工事関係らしき自動車に交じって、山菜採りらしい車も数台見かけました。須川湖のボート乗り場でも「ボートに乗るかい?」なんて声をかけられて、かけられたこちらの方が驚いています。

それでもやっぱり、去年とはあまりに変わってしまった現状を目の当たりしてしまうと、気持ちは複雑です。何年経っても、起きてしまった災害が無くなる事もなければ、被災した人たちの心からその傷が完全に消える事はないでしょう。少しでも早くその出来事を気にせずにいられるほどに復興して欲しいと願うのと同時に、どんなに完全に復興したとしても、それ以前と同じような軽い気持ちで遊びに来る事ができなくなってしまった事もまた事実であると感じたのでした。それが今の私の正直な気持ちです。
http://www.nishiwaki-cs.or.jp/okanoyama-museum/thumbhole/
http://homepage.mac.com/sekainokakera/index.html
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