斎藤 清 展
で行なわれている「斎藤 清 展」を観に行きました。
「生誕100年」からもわかる通り1907年に生まれ1997年まで活躍した版画家で、アクアチントやコラグラフなど様々な技法で表現しておりますが、中でも木版画の作品を多く残しています。木版独特の木目のマチエールを生かした作品が印象的で、彼の作品を代表する特徴とも言えるでしょう
個人的な感想から言えば、色版を多用していた前期の作品よりも、「会津シリーズ」(?)と言われるモノトーンかまたはそれに近い色数を極端に押さえた後半の作品の方が良いような気がします。使われる色自体は、以前よりも明度も彩度も抑えた渋めの色なのですが、色が少なくなった分、時々置かれる色にはインパクトがあります。また構図の割り切り方も大胆になってきて、よく考えられた構図が色面のコントラストをより際立たせています。
まあ、ここまでは個人的な感想ですが、全体を通して色、形、マチエールなどいろいろな要素を見て体験できる、とても良い展覧会だと思います。幸いな事に見に来る人も少ないので、静かに鑑賞する事ができそうです。せっかくの数少ない良質の展覧会ですのでみなさん、ぜひ足をお運びください。
なお詳細については秋田県立近代美術館のサイトで確認してください。
http://www.nishiwaki-cs.or.jp/okanoyama-museum/thumbhole/
http://homepage.mac.com/sekainokakera/index.html
展示室4に新作が展示されました。
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